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サナギという通過儀礼


前回、ハンモックをいただいたお話しを書きました。
 

開校以来、これまでにも毛布にくるまって、ひとり自分の世界に入っている生徒が何人もいました。
最近はハンモックにくるまって、ひとり自分の世界に入っている生徒もいます。
 

チョウが、子どもから大人になる間にサナギを経験するように、人間も通過儀礼の1つとして、子どもから大人になる途中で1人静かに過ごす時間と環境が必要なようです。
 

本人達としては、心の深い深いところに潜っていたりするようで、時に大変そうです。
20代でそれをした私としては、10代でできて少しうらやましく思うと同時に、「あぁ、しんどいよね」と共感してしまいます。
 

チョウのサナギの時期は、外見はほぼ完成に近い形をしていますが、中身はほとんど溶けていて、そこからまたチョウとしてあの形に作り出されるのだそう。
しかしその生態はいまだ解明されていないようです。
 

人間も、ある意味ではそれに近いのかもしれません。
人の場合は、それが10代と、本当に自分に向き合う時期(年齢問わず)にあたるのではないでしょうか。
 

10代では、身体はどんどん大人に近づき、もう10代後半で大人としての身体は完成されています。
しかし、心はなかなか不安定で固まりません。
サドベリー生は一般的な10代の不安定さと同時に、
もっと深いところへ潜っていく生徒もいるので(私が20代でしたような)、
もしかしたら違った意味で大変なのかもしれないなと思います。
 

しかし、どんな技術を身に付けても、どんなところに行く経験も、
そんな心の中で起きていることほど、ダイナミックなことはないと思います。
 

そんなとき、周りにできることは多くはないのかもしれません。
本当にできることは、本人にこそあります。
 

私たちは、生徒にやりたいことがあってもなくても、
気持ちが上がっていても下がっていても、
スタッフとして人間同士として、
ただあるがまま、そのままで、同じ時間と空間を共有できたらと思っています。
そのことによって家で過ごすこととはまた違う結果が生まれると信じています。
 

神社が祈りをささげるために清潔で静謐な空間を保っているように、
私たちとしてはサドベリーが、本当に自分に向き合える場所でありたいなと思っています。
 

(スタッフ 杉山)
 
 

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