Q. なぜTSSに入学されたのですか?

私はもともとアメリカに住んでいて、10歳の頃に日本に引っ越してきました。日本に来て間もないというのもありましたが、親が公立の小学校にすぐ通わせることに不安もあったとのことで、父が色々調べてくれました。当時、一般的な学校のカリキュラムのようにいわゆる強制的に勉強をやらせるのではなく、あえて自由な時間を与えることで自分の好きなことに打ち込んだり、探究心を持って新しい知識を求める環境に父が魅力を感じており、それで紹介してもらって私は弟と一緒に東京サドベリースクールに入学しました。

ただ入学した頃はアメリカから日本への引越しなどもありとても忙しかったので、私自身あまり当時を覚えていないくらいいっぱいいっぱいでした。アメリカでの小学生時代は宗教的な学校で、キリスト教系という感じでした。そのため一般的な公立学校よりも宗教や歴史、社会のことを勉強することが多く、それが自分には楽しく、日本に来る前からは勉強にも熱心でした。友達も多く楽しかったし、アメリカの時の小学校自体は馴染んでいて好きでした。

Q.TSSに入ってすぐはどんな様子でしたか?

自分の場合は、東京サドベリースクールは今まで送ってきた学校生活とは全然違っていました。カリキュラムもそうですし、日本に来たばかりというのもあり、自分の居場所がないと感じていたと思います。そのため、サドベリーの中でも馴染むのに時間がかかったと思います。年齢的にも思春期に入り、自我もあったので、環境が急に180度変わり、当時の自分にとっては難しかったのだと思います。

Q.TSS時代の思い出や、印象的なエピソードを教えてください。

入学したときは弟と一緒に、スタッフから日本語の勉強をしてもらったりしました。入学して当初は馴染めず苦労しましたが、本当に周りのスタッフや友達に恵まれ仲良くなれたので、その関係性があって、自分にも居場所を見つけることができましたし、徐々に自信の方もついたかと思います。

アメリカにいた時もそうでしたが、私は読書が好きでしたので、サドベリーでも読書をしたりしました。またスクールにワンピースの漫画がたくさんありよく読んでいたり、友達とマインクラフトもよくやっていました。それと下校前の掃除の時間も結構印象的でした。元々アメリカにいた頃から整理整頓をきちんとやっていた方なので、掃除時間も気がついたら長い時間していた記憶があります。今は掃除が好きではないけれど笑、やる方ではあると思います。

Q.あなたにとってTSSはどのような学校でしたか?

日本に引っ越ししてすぐは、自分自身を見失っていたというものではないかもしれませんが、どこか自分らしさが分からなかった時期が長かったかと思います。サドベリーを通して自分は何が好きで、どういう時に楽しいとか、自分を見つけることができた場所だなと今思っています。

当時はいわゆる学校的な勉強はあまりせず日本語の勉強くらいしかしていなく、読書やゲーム、友達と遊ぶ時間が長かったのですが、むしろその時間を通して、自分の居場所や、環境が違う中で、自分の生き方を見つけられたかと思います。

日本に来て、同時にサドベリーにも入学した当時は、最初はもちろん色々きつかったのですが、日本語も勉強して周りとコミュニケーション取れるようになって仲良くなっていきました。そのため、自分にとってサドベリーの外に出ればわからない不安なことも多かったのですが、今振り返ってみたら当時の自分はサドベリーの中にいれば安心して自分でいられた、そういう自分でいられる環境だったんだなと思います。

もちろん家族と外出などはしていましたが、まだ日本語など不安なこともあり、違う環境に身を置いたときにカルチャーショックというか自分の殻に引きこもってしまうところがやはりあったので、そこはサドベリーにいた時の方が素の自分でいられました。安心してサドベリーでのスクール生活を送れていたと思います。

Q.現在、何をされていますか?なぜその道を選びましたか?

現在は明治大学の体育会男子バスケットボール部で、バスケットボールをしています。私はサドベリーから公立の小学校に転校したときに、父の影響でバスケットボールを始めて、それからずっと大学まで続けています。自分も何度かバスケットボールを辞めようかと考えていた時期がありましたが、ここでも父が一番応援してくれました。

苦労していた時にそばにいて相談したり支えてくれていたのが父でした。中学生の時からプロの舞台でプレーすることが夢だったし、父もサポートしてくれていました。父は、自分が大学に入学してすぐに亡くなり、今は天国にいます。今もバスケットボールに熱中できるのも、もちろん自分のためにもやっていますが、ふたりで持っていた夢を叶えるためにやっています。

自分の今の背番号は10番ですが、父も高校でバスケットボール部で10番でした。大学入学時は自分は今とは違う背番号でしたが、その後父と同じ10番に変更し、父の想いも一緒にという気持ちもあって背番号を変えました。今もプロを目指して頑張っています。

Q.TSSでの経験が、今どう役立っていますか?

お伝えしているように、入学した頃は日本に引っ越してきてまだ馴染めていなく、自分のことを何も知らなくて自分を表現することすらわからない自分でしたが、自分という人間の基盤というか、本当に自分を知ることができました。その自分という人間は何なのか探せた経験が、サドベリーからさらに中学高校大学に進み、環境のカテゴリーが変わるなかでも自分の中でぶれないもの、自分の支えになったと思います。

最初入学した時はやはりアメリカとは全然異なる環境、文化がある国の中で、自分の中で人と関わるのが少し怖かったですし、自分をどう表現すればいいかわかりませんでした。今だから言えますけど、文化もアメリカと日本で違い、自分が委縮して、殻に籠ったこともありました。しかしサドベリーで皆に仲良くしてもらった分、希望を持ちました。その後進学するときに、異なる環境の中でも自分らしさを見つけて、頑張れるような原動力を身に付けることができたと思います。

Q.後輩となる皆さんに一言メッセージをお願いします

ふふふ、自分らしく頑張ってください笑

Q.応援してくださっている皆様へのメッセージをお願いします

自分も今年度が大学ラストイヤーになるので、結果で、応援してくださっている方々や支えてくださっている皆様に恩返しできるように頑張っていきたいと思います。これからも応援の程よろしくお願いいたします。

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