自分の時間を自由に使えることについて(生徒インタビュー)
自分の時間を自由に使えることについて
スタッフ:こんにちは。本日は、生徒にインタビューをして、普段の様子や考えていることなど伺っていきたいと思います。今回のテーマは『自分の時間を自由に使えることについて』です。さっそくですが、東京サドベリースクール(以下TSS)ではよく「自分の時間を自由に使える」といわれますが、具体的にはどのような意味だと思いますか?
生徒:サドベリーでは決まったカリキュラムがなく、みんなで決めた時間(掃除やミーティング)以外の自分の時間は自由に使えるということです。
スタッフ:なるほど。では自分の時間を自由に使えるようになって、自分の中で変わったことなどはありますか?また、自分の時間を自由に使えないとなるとどう思われますか?
生徒:やはり自分の時間を自由に使えるようになって、時間の使い方を見直すことが多くなった感じがします。逆に自由に使えない(他者が自分の時間の使い方を決めている)となると、自分で自分の時間を決めていない違和感があったりして、不快感を感じることが自分の中ではあるかもしれません。
スタッフ:なるほど。サドベリーでは自分のことは自分で自由に決められ、またみんなのことはみんなで決められる学校ですよね。自分のことは自分で決められる。その中でやることもそうだし時間の使い方も自分で決められますね。
生徒:そうですね。
スタッフ:ちなみに、一般的な小学校を卒業してからサドベリーに入学されましたよね。小学校では内容が決まった中で動いていたと思うのですが、そういう時は自身としてはどういう状態でしたか?
生徒:そうですねぇ。
スタッフ:もしくは、あんまり考えていなかったという意見も多いのですが。
生徒:そうですね(笑)、それが普通だと思っちゃうと普通なんだって思っちゃうので、今思えば受け入れる事しか考えが浮かばない状態だったと思います。
スタッフ:なるほど。では今はサドベリーで自分の時間を自由に使える状況になっていますが、具体的には普段何していますか?どのぐらい自由な時間があるのでしょう?
生徒:日によりますね。
スタッフ:自由な時間はいつも同じじじゃない?
生徒:サドベリー内の活動として、例えば私が今行っているスクールのマーケティングもそうですけど、その他にも経営やルールのミーティングだったり、サドベリーの中で担っている役割などをこなす時間を自由時間外とするなら、日によって違ってきますね。
スタッフ:例えば、掃除などは開校当初TSSはやることになっていなかったのですが、生徒から、「やらなきゃ!」となり、掃除のためのルールができたんですよね。あとは経営ミーティングなどはみんなでやろうってことになっています。
生徒:はい。
スタッフ:そういう公(おおやけ)のものは「みんなでやろう!」となっているのでみんなで行っています。でもそれ以外にも、例えば今マーケティングと言ってくれましたけど、マーケティングはどちらかと言えば担当が個別で活動してるというか、それでその内容を正式なミーティングに出したりして、それが承認されればそれがスクールの施策になるってことですよね
生徒:はい、そうですね。
スタッフ:そうするとオフィシャルですけどオフィシャルでもないって感じですかね。
生徒:はい。
スタッフ:そうすると生徒さんにとっては自由な活動なんでしょうか?
生徒:まあ半々と言いますか。スクールのこういうオフィシャルなことも、個人的にやりたいからやっているってことですね。
スタッフ:なるほど、他に自由な時間で何していますか?
生徒:私はもう、毎日違いますね。
スタッフ:例えば?昨日は?
生徒:昨日は本棚にあった、普段自分が読まない小説を一冊読破しました。星の王子様という有名な小説です。
スタッフ:なるほど。普段小説を読んでいる姿を見たことがありませんが、読んでいましたね。
生徒:はい。
スタッフ:他にも何かありますか?
生徒:他にはパソコンが多いですね。
スタッフ:パソコンで何してるんですか?パソコンを解体したりしてるんですか?
生徒:いや、そんなことはしてませんよ(笑)
スタッフ:あれ?でも先日、壊れたパソコンを解体したりしてましたよね(笑)
生徒:たしかに!(笑)普段パソコンでは、記事を書いたり調べ物したり、以前はよく論文を読んだりしていました。
スタッフ:記事というのは、ホームページに載っているような記事ですよね?
生徒:はい。
スタッフ:論文は、例えば何を読んでいたのですか?
生徒:論文は、心理学的ものを読んでいました。
スタッフ:なぜ論文を読もうと思ったのですか?
生徒:なんといいますか、決定的な根拠のある情報を知りたいと思ったときに、一番良い手が論文かなと以前思ったことがあったのですね。そこから読むようになりました。哲学とかも好きではあるんですけどね。
スタッフ:なるほど、ではその根拠のあるものを知りたいって思ったということですね。
生徒:そうですね
スタッフ:他にはどのようなことしているのですか?
生徒:あとは日によって季節によって違うんですけど、すこし前までは他の生徒とカードゲームをしていたり、やはり本を読んだり、粘土で作品を作ったり、絵を描いたり。色々なことをしてます。
スタッフ:結構一人でやることと、みんなでやることがあるんですね。
生徒:はい。
スタッフ:一人でやるときはアート活動やパソコン、本読んだりという感じですか?
生徒:そうですね。
スタッフ:なんか、粘土はプロが使うような造形用の粘土を使ったり、絵を描くのとかもキャンバスに絵の具で描いたりしていましたよね。そういえば普段から、午前中と午後で予定を使い分けていますよね。
生徒:私は午前中の方が頭を使うことに関して調子がいいので、集中してやることとなどは午前中にやることが多いです。
スタッフ:集中するものは午前中のほうが性に合っていると。
生徒:はい。
スタッフ:そういう自分に合った時間を知っていて、合ったものをやるっているのもいいですよね。パフォーマンスも上がりますし。
生徒:そうですよね。
スタッフ:あと時間を自由に使えて良かった点などありますか?
生徒:やはり自分の時間について考えるようになりました。気づきがある。この時間無駄だなとか、有意義だなとかって。
スタッフ:なるほど。
生徒:そういう点によく気づくことができるようになったっていう部分はあるかもしれません。自分の時間をどう使うか考える故に、時間について深く考えるようになりましたね。
スタッフ:それはTSSに入学されてから?それとも昔からそういったことを考えていました?
生徒:おそらく、入学してからの方が強く考えるようになったと思います。
スタッフ:面白いですね。
生徒:はい、面白いです。
スタッフ:では、この「自分の時間を自由に使える」という話はこちらで終了となります。時間を自由に使えるってことについて、何か最後にコメントなどありますか?
生徒:コメント、、、(笑)
スタッフ:ここで何かしめのいい言葉を(笑)
生徒:、、、自由って最高だぜ!
生徒・スタッフ:(笑)
生徒:その分だけ自分で責任を取ってやっていってますが。
スタッフ:そうですね。では、これからの人生も自由に楽しく生きていってください。
生徒:はい、その予定です(笑)
スタッフ:ではそろそろインタビューを終わりましょう。ありがとうございました!
生徒:ありがとうございました!