【スタッフ教育コラム】9月15日は『国際民主主義デー』
本日9月15日は『国際民主主義デー』です。
わたしたちは、子どもたちが自由で平和で人権が尊重された民主主義をたくさん経験し、
自分たちの社会を自らつくる姿勢と行動を身につけ、豊かな社会と人生をつくってほしいと願っています。
しかし現代では、多様性を認め合い、お互いの自由や権利を尊重する民主主義が脅かされています。
それは政治から教育まで様々で「誰一人取り残されない学びの保障」という名のもとに、様々な個性の子どもたち全員に同じ教育を行わせ、個人の権利や利益を国家全体の利害と一致するように統制が行われているほどです。
今の一般的な学校の教育がだめというのではなく、その教育もサドベリー教育も他の教育も、それらを選択させないことに問題があるのです。しかし、それを変える大人がこれまでいませんでした。
「愛とは行動。言葉だけではだめ。」
とはオードリー・ヘップバーンの言葉。
彼女は俳優として活躍したのち、ユニセフ親善大使となり多くの子どもたちのために尽くしました。
しかし彼女の人生が全て上手くいったわけではありません。
バレリーナの夢をあきらめたり、 恋愛や結婚でうまくいかないことも、キャリア初期にはその細身の体がコンプレックスだったこともあったほど。
でもそれらを乗り越え、学び、良さにも変え、その63年の生涯を生きた。
民主主義も行動。言葉だけではだめだということを、子どものための本当の民主主義の学校をつくり、続けることでわたしたちは行動してきました。
本物の民主主義を生徒が経験でき、社会の一員として社会をつくっていけるようTSSでは、生徒に学校という社会を運営する1票が与えられ、実際に行動できるようにしています。そのシステムを上手く使ってくれたある生徒は、在籍中から政治活動を行い、今も大学で学びながら社会の為に活動しています。
TSSも2009年の開校以来、様々な困難に直面してきました。閉校の危機もあります。
でもあきらめずに続けてきたのは、民主主義をはじめとしたサドベリー教育やTSSが、子ども達の役に立てると信じてきたからです。
先日も海外にお住いの同窓生のお母さんから
「時々、「サドベリースクールにいつか訪ねたいね」と、息子と話しています。
彼の中で、サドベリースクールで過ごした時間は特別な物だったようです。
私も、息子が心細かった時に救って戴いた唯一の場所だと、本当に感謝が絶えません。
またサドベリースクールの近況報告を楽しみにしております。」
とメールをいただきました。
TSSの柱の1つである民主主義を経験すること。
それは入学した初日から、卒業するその日まで続きます。
より良い社会をつくることは一生関わっていくことと同じように、
私たちは今日もまた、”民”が”主役”の民主主義を、子ども達が自分たちの社会をつくる経験がたくさんできるよう行動しています。
「自由の価値、人権の尊重、そして定期的に行われる正しい選挙という価値は、民主主義の本質的要素です。一方で民主主義は、人権を効果的に実現し、保護するための土台となります。」
International Day of Democracy/UNESCO
https://www.unesco.org/en/days/democracy
(スタッフ 杉山)