【サドベリー日記】台風前日、「休校にする?」を子どもたちと考える
「台風来てるけど、学校どうする?」から始まった話し合い
明日は台風予報。
東京サドベリースクールでは、台風予報のあった最初のミーティングで「学校を開校にするか、休校にするか」を、生徒とスタッフみんなで話し合いました。
ただ「危ないから休みです」と大人が決めるのは簡単です。
でもそれでは、生徒たち一人ひとりが自分で考えて大事なことを守ることができないまま大人になっていきます。
そのため、自分のことを自分で、自分たちのことを自分たちで考えることを、日常から行えるようにしています。
まずは皆で状況を確認。
複数の天気予報や台風情報を見比べながら、当日の天候だけではなく、その前後の日の状況も一緒に予測し、
「台風の進路予測はこうなっているね」
「風速45mってどれくらい強いか、動画を観てみよう」
「電車が止まる可能性もあるね」
年齢の違う生徒たちが、それぞれ意見を出したり、スタッフから確認した方が良いことなどを聞いています。
東京サドベリースクールでは、普段から年齢混合の環境の中で過ごしているため、年少生徒の意見も自然に大切にされます。スタッフから大事にする点を聞きつつ、自然と知識や大事にすべきことなどを吸収していく。
そして、いざ生徒だけの話し合いとなった際は、誰かの答えを持っているのではなく、皆で考えていく空気となっています。
「命と安全を守る」が一番大事
その中で、スタッフからこんな話をしました。
「学校という教育機関にとって、一番大事なのは、皆の命と安全を守ることです。それは生徒もそうだし、スタッフも同じです」
この言葉を、生徒たちは静かに聞いていました。
単に「危ないから禁止」ではなく、「なぜそう考えるのか」を共有されることで、生徒たち自身も「自分たちで判断する」という感覚を育てていきます。
わたしたちは、「大人が不安を解消するための活動」よりも、「子ども本人がやっていく力」を大切にしています。
だからこそ、こうした場面でも、子どもたちは受け身ではなく、自分たちの生活の当事者として参加しているのです
ベランダの片付けも、皆で
休校が決まった後は、「台風で外にある物は危ない。ベランダのものをどうする?」という話し合いへ。
飛ばされそうな物は何か、どこへ移動するか、誰が何を担当するか。
皆で相談しながら、テーブルセットなどを室内へ運び、ベランダの掃除や片付けを進めていきました。
せっかくなので、ある生徒が水を流し、またある生徒がデッキブラシで磨く。
その様子を周りの生徒が見守ったり、自分にできる行動をしていきます。
「やらされている掃除」というより、「自分たちの場所を、自分たちで守る」という空気が、そこにはあります。
『来たい学校』だからこそ、自分たちで判断する
普通、学校が休みになると「やったー!」となるもの。
それは嫌々学校に行っているからです。
でもTSSの生徒は、休みになっても「来たい!」と言います。それは学校にいる大人としてとても嬉しいことです。
もちろん、だからといって無理に「開校しよう」ともならず、安全を優先しきちんと判断しています。
子どもは判断できないと、大人は思うものですが、きちんと大人が説明をしたり、1人の個人として尊重すれば、ちゃんと判断できるようになっていくものです。
もちろん台風そのものは油断できません。
それでも、自分たちで考え、決め、行動した後の子どもたちには、どこか満足そうな表情もあり、またいつも通りという表情でもありました。
子ども時代は、「守られるだけ」の時間ではなく、「少しずつ自分でできるようになっていく時間」でもあります。
東京サドベリースクールでは、日常の出来事一つひとつを通して、子どもたちが自分で考え、他者と協力しながら生きていく力を育んでいます。
(スタッフ 杉山)

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