【スタッフ教育コラム】サドベリースクールで本当にやりたいことが見つかるのか

サドベリースクールは生徒自身がやりたいことをする学校なので、大好きなことが見つかると思っている方も多いです。それもすぐに。

夢を砕くようで申し訳ないのですが、それはご本人の行動次第です。

いつになるか、もしくはそれが何なのか、私たちスタッフにもわかりませんし、ご本人にもわからないと思います。でも、そんなことを言えば、きっと親御さんは不安になると思いの積み重ね

「学費を支払って、近くにサドベリーがないから引っ越しまでして、転職してまでサドベリースクールに入学したのに、子どものやりたいことが見つからないなんて!」

と思われる方もおられるかもしれません。

しかし、多くのことがそうですが、なんでも本人が自分から動いて、自分の心の声を聞いて、試行錯誤して探さなければ見つかりません。恋人も、住みたい家も、本当にやりたいことも、何もせずただただ家でじっとしていても、見つかるということは、あまりないですよね。そしてその結果はすぐには表れないものですし、望んだ通りの結果になるとは限らない。

やりたことが皆サドベリースクールにいる間に見つかるかはわかりません。行動していても、見つからないかもしれない。もしかしたら一生見つかるかわからない。でも行動しなければ、一生見つからないことはわかります。

例えば、練習に練習を重ねた人が、全員オリンピックで金メダルを取れるわけではありません。でも、練習をしなければ確実にオリンピック選手になれないのと似ています。

一部の途方もない才能ある方は「気づいたらオリンピックで金メダルを取っていた」ということはあるかもしれません。「天才とは、蝶を追っていつのまにか山頂に登っている少年である (ジョン・スタインベック )」という名言もあります。

 でもきっと多くのオリンピック選手は紆余曲折を経て、その道にたどり着いているのだと思います。

オリンピックのような晴れ舞台に立つことは、多くの人(もちろん私も含めて)はないかもしれません。でもそんな私たちも、小さな行動の積み重ねが大切なことは知っています。

恋人を見つけたければ外に出てみる。

家を見つけたければ不動産屋をまわってみる。

本当にやりたいことを見つけたいのなら、色々な仕事や活動をしてみる。うまくいかないことも含めて少しずつ経験していく。やりたい事があれば人は行動しやすいですが、それ以上に、動くからやりたいことが見つかる可能性が高まるのです。

やる気が出るから行動するのではなく、ちょっとでも行動するからやる気が出てくるのと似ています。

本当にやりたいことも、一歩踏み出す不安や、楽しみでドキドキする気持ちを抱えながら、自分の心の声を素直に聞いて始めてみましょう。

そして自分の内側と外側の両方で歩み続けるということが大切で、サドベリースクールは生徒自身がそういうことをする時間も環境もある学校なのです。

私たちスタッフは生徒を応援していますが、やたらと「ちょっとは勉強した方がいいんじゃない?」とか声をかけたり、支援という名の干渉をしたりはしません。

本人が自分の人生を生きることを、大人(他人)のエゴで邪魔しないことが大切だと信じているからです。

そのために、自分の不安から何かを押し付けることをしないよう訓練しています。

子どもの皆さんも、自分の道を歩もうとしている時に、「そんなことをしても将来食べていけないよ」とか、「みんなと同じでなくて大丈夫?」という友達や大人が、周りに出てくるかもしれません。それは、大人同士でもよくあることです。

また、「自分だけ好きなことをするなんて家族に申し訳ない」という気持ちも出てくるかもしれません。「皆はすごいけど、どうせ自分なんて」という気持ちも出てくるかも。私自身もそういう20代を通ってきたのでよくわかります。

でも、自分の人生の責任を取れるのは、自分しかいません。私は祖父母の臨終に立ち会いましたが、人は皆いつか死ぬんだ、そして最後は何も持っていけないんだということを学ばせてもらいました。

その「いつか」は、人生のどのタイミングなのかわかりませんが、そのいつか死ぬ瞬間に誰かのせいにしても仕方がないのだと。

自分がどう生きたいのか。本当にやりたいことをする人生を歩みたい。生徒自身がそれを見つけたいのなら、自分から動いてみよう。

時には色々な角に頭や足をぶつけて(あるいはぶつけられて)痛い思いもしながらも、ぜひ色々なことをやってみて、自分を見つめて見つけてほしいと思います。

そして、年齢を超えた自立した人間同士として、他の生徒やスタッフと、気持ちの良い関係をつくる経験をしてほしいと思います。

冒頭でもお伝えしましたが、東京サドベリースクールで、生徒が本当に自分がやりたいことを見つけられるかはわかりません。

でも本人が望めば、自分で一歩を踏み出しやすい、チャレンジをしやすいようにしています。そういうことを子ども時代にたくさんできるのが、私がサドベリーを気に入っている理由の1つです。

スタッフ:杉山

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