では、卒業生たちがその職業を選んだ基準について見ていきましょう。

このグラフから、多くの卒業生は「情熱」が持てることを仕事にしていることが見て取れます。

また、自らの才能を発見し、その「才能に合っている」仕事を選ぶ方も多くなっています。卒業生達は、自分が何に情熱を持っているのか、また自分の才能は何かがわかっているようです。

「他者へ奉仕できること」を基準に挙げている卒業生の割合も高くなっています。ある卒業生は「私はいつも人と一緒に働き、助けることがしたいと思っていました。」と答えていました。

そして、選択項目に「安定性」「権威・ステータス」「報酬」などの基準にする項目が入っていないのも注目されるポイントです。もちろんそれらのいくつかは生活に必要ですが、必ずしも優先順位の上位ではないようです。

情熱をもてる活動

学校生活で自分が何に情熱を持てるかを発見し、その後の人生でも追求している卒業生が多いようです。
ここで、サドベリー・バレー・スクールのスタッフであり、2人の子どもを通わせた親でもあるMickel(マイケル)氏のインタビューをご紹介しましょう。

サドベリー・バレー・スクールを卒業したお子様について教えてください。

Mickelさんの回答
子ども達は長年、スクールミーティング(学校の運営やルールなどを大きな話し合いの場)に参加していたので、自分のしたいことをするには、どういう表現で説得すればいいか、本当にしっかり学びました。

特に娘は、やりたいことをなんでもやらせてもらえるように持って行く方法を色々見つけてやっています。20才を過ぎた二人は、世の中で自分の刻印を残せるように、色々な仕事に挑戦をしているようです。

次に、「進学」という選択をした学生について見ていきましょう。
サドベリー教育の生徒たちは、なんのために進学しているのでしょうか。